喜田なつみ

波紋の喜田なつみのレビュー・感想・評価

波紋(2023年製作の映画)
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日本の闇に触れまくってて、笑えるなんてこと夢にも思わなかった.....!

『#かもめ食堂』の監督された
#荻上直子監督
の最新作
『#波紋』の試写へ行かせていただきました。
北欧ほっこり系のイメージがあるだけにまずこのポスター怖すぎて立ち尽くします。しかも内容が、新興宗教や老々介護、震災、障害者差別といった題材って、わからぬ怖さに震えます😱

ホラー苦手だから、このポスターこわかった、キャーぁとなってました😭

ホラーは絶対みれないから、試写会いかなかったらスルーしてたかも。そんな未来無理すぎて私は、未来の私だったかもしれない人に届けたくなった。

そのくらい全く想像できない作品なのですね。

もう!!!!
予想を遥かに越える爽快感がありました!!!
心裏切られたーーー!感がひとしお。

100年先まで語り継ぎたい気分です。
シナモンロールも、おにぎりも出てこなかったし食べ物ドラマの流行りきった世界で水ばっかり出すなんて、めちゃくちゃ格好よいから、心がロックンロールです。

あぁ、丁寧な生活を生み出したような作品の監督が、それをぶち壊してもいいんだよ。と言ってるようで、あぁ、私が求めてる魂だった。
両方好きだし、人間って一辺だけ型どったら皆悪者だし、いろんな面があるから、知れば知るほど許せる気がするんだよな。

もし一面だけでみる世界なら、スマホの一面みたいに、ペラペラしちゃうけども。
嫌いになったら、簡単には離れますけども。

ニコニコしてたら、面一枚で心の奥隠せちゃう
不思議な動物だな。と思っていましたけども、人間。

この映画を観たら、心底からわかってる!って思ってしまような気持ちになる。

複雑で、汚くて綺麗で、ねとっりしてるから
切っても切り離せないもの沢山持ってるよね。

映画って激しい怒りが描かれがちだけど自分の怒りや嫌らしいものって、激しくなくて、とてつもなく地味じゃないですか?

そこが初めてのリアリティーなのよ。

役者さんも全て、こういう人、いる!!!となる気持ち良さが画面柔から漂いまくって、私はすごく安心して、心を流されることができて最後は、安心してたら、ドヒャーっと爽快な涙がこぼれていきました。

なんなのこの体験!?早くこの体験させてもらえて、宝物すぎる。
心が繊細で怖いものとか辛いものしんどくなるのに、このよさって言葉にできないがこれが映画だ...!第七芸術た...!
とエンドロールで心が叫びました
少し不安があったり、不満を溜め込んでしまったり、いいわけできなかったり、誰かにイライラしてしまったりして自分のこと嫌いになりそうな時って全部通過してますが.誰も悪くないけども、ぶつけることもできない時はございませんか?

そんな汚いと捨てたくなるような感情まるっと包んでくれた気持ちになりました。観る人によって感想が変わるかもしれないので是非とも劇場でみてほしすぎる。


かもめ食堂に感じる鋭さが、波紋には刃物くらいになってて凄かった...!

あのほんわかはないはずなのに、なぜか心にあるの。なんでなの監督。魔法なの!?

誰もが、どす黒、いいひとぶらない、どちらかというと仲良くなりたくないキャラクターばっかりなのに、
なのに...!

かもめ食堂くらい、心のなかで通じるもの合ったなー。

どうしようもない、汚い部分もある人間が好きなのだろうな、というのを画面から感じていました。
喜田なつみ

喜田なつみ