波紋の中心を忘れてはいないのかを問う物語だと思った。
人は多種多様な影響を受けて生きている。誰がしたのか分からないよう出来事に関わることも多い。そんな事が積み重なると、少しでも物事を解決しようと努力する。そして、迷子になる。
宗教への信仰もその努力の1つだと思う。何かに頼ることで解決できればという必死の努力なのかな。
けれど、波紋を追うことでは解決しない。波紋を生みだしたものを止めなければ、波紋は永遠に広がる。
息子は母に分かって欲しかったのだと思う。遠くに祈りを捧げる母に、重要なのは近くにあるものだと云うことを。
だから、母を試すようなことをしたと思う。変わっていく母を息子が1番見ていて苦しかったんだろうな。
波紋の中心は自分であることを忘れてはならない。