牧野

最後まで行くの牧野のネタバレレビュー・内容・結末

最後まで行く(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

最後まで息つく暇がない。とても面白かった!だけどすごく怖い映画。ヒーローはいないし最後に笑うのは頭の切れるじじいなのよ。全員がじぃさんの掌の上なんて、嫌なら誰にも使われるなって。砂漠にいること自体が間違い。平穏を愛して生きろ(反面教師)と。私が一番沁みたのが工藤の妻と最後にした電話だよ。けれど工藤は平穏には生きないね、最後まで行く奴なのよ。矢崎も。最後まで行く奴らって何でこんなに面白いんだろう。

ひき逃げした死体を隠したい工藤と、死体を見つけないと上からの怒られが待ってる時間のない矢崎の、どちらも譲れない追いかけっこがめちゃくちゃ面白かった。
正義だと思っていた矢崎が悪側だったとわかるところ、印象が180度変わるのが最高だった。
工藤のその場しのぎで死体を隠し通すのがコミカルで面白くて本当によかった。二人分の重さのある棺桶を「重っ」て言いながら皆で持つところ思わず笑ってしまった。
工藤が尾田を殺したと思っていたのに矢崎が銃で先に撃ってたとわかったところの回収の仕方がよかった。殺してないやったーとガッツポーズした。
工藤が同僚に尾田の死体あるよと相談できてよかった。同僚押し潰された後どうなったの……救急車呼んでくれ。
中間管理職ってつらい。
尾田の彼女、じぃさんの愛人だったのかよ…映画を見てた私も作者・監督の掌の上で踊ってるじゃんって思った。
牧野

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