このレビューはネタバレを含みます
オリオル・パウロ監督作品。流石の面白さ。
思い込みや妄想というものはこうして始まっていく、というパラノイアの表現が秀逸。
全ての登場人物が何らかの思い込みや妄想に囚われているって思うと、実際に妄想がある人とそうじゃない人の境界線の基準は脆いということが分かる。実際には健常者と精神疾患患者の線引きは真っ直ぐではなく曲線のようになっていて、「ここからここまで」と簡単には決めることが出来ないスペクトラム的な要素を含んでいる。
私自身や私の周り、信じていることは本当に正常だと言い切れるのだろうか…