レビュー1番乗り!
第4回インド大映画祭 ⑥
我らがタミルの“大将”ヴィジャイの初期作品。おそらく「百発百中」の次に出演した作品かと。
今では「世間に対して物申す!」的な作品を次々に発表している“大将”だけど、今作はモテモテのツンデレ男女による学園恋愛ドラマ。だからいろいろと焦ったくて、観ていてイラッとしてきます(笑)。
ツッコミどころ満載!“大将”は童顔だから学生と言われてもそれっぽく見えるけど、他の男子学生はみんなオッさん顔ばかりで、とても学生に見えない(笑)。それを逆手に取って開き直っているキャラクターもいたぐらい。そして何故か、空港やら体育館、学園のキャンパスやら道すがらで、やたらと風が吹きスモークが焚かれる。特にスモークの焚かれ方は異常な程。終盤、互いに気持ちを言い合う大事なシーンのツーショットなのに、スモークがモクモクと湧いてきて自己主張してくる。
タミル作品らしい群舞シーンが随所にあり、元々踊りのスキルの高い“大将”なだけあって、とても楽しく多幸感が上がる。それと当然、悪党どもを懲らしめるアクションシーンもあるのだが、椅子や机といった周りにある小道具を巧く使った殺陣になっていて、ちょっとジャッキー風な香港っぽさがあってとても良かった。