みむさん

Una Femmina - The Code of Silence(英題)のみむさんのレビュー・感想・評価

3.8
シアトル国際映画祭 Cinema Italian Styleにて。

面白かった。実話に基づく話とのこと。
幼い頃に母を不審死で亡くしたローサの反逆、クライムドラマによく出てくるンドランゲタ(カラブリアのマフィア)に対する女性の反乱でもあった。スリラーに近い雰囲気(音響は完全にスリラー)

孤児となったローサは叔父の家で生活をするが、そこはカラブリアの閉鎖的な村、暴力的で男性優位のコミュニティ。
女性たちは常に抑圧され何かに怯えるように男性に従順。叔母だけは例外に見えたが彼女の影響力も徐々に変化してくる。

いつ頃の話なのか、どこまで本当かは調べてないが、人里離れた土地で建物は老朽化、パッと見時代がまったくわからない雰囲気だが、服装や車を見るにそんなに遠い昔の話でもないと思う。

長い負の歴史があり、それが断ち切られないまま現代に至る、コミュニティの中にも派閥があり対立する。そこに否応なく巻き込まれる者は女性に限らず悲惨だな。

環境に流される者が多い中、ローサは母の死の真相を知り立ち向かう。強い意思を持った彼女なしでは打開できなかった陰鬱で暴力に満ちた環境。今はどうなっているんだろう?と思うがきっと完全には消えてないんじゃないかね。

ローサの母に何があったのか、それを知ったローサはどうするのかという話、想像していた結末ではあったが異様な雰囲気だったな。

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