前髪メガネ

しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜の前髪メガネのレビュー・感想・評価

2.7
しんちゃんの謎輪郭がちゃんと3DCGになってる!!

かつて、ノストラダムスの隣町に住んでいたヌスットラダマスが「20と23が並ぶ年に天から2つの光が降り、世界に混乱がもたらされる」という予言を残した。そして西暦2023年の夏、宇宙から白と黒の2つの光が地球に降り注ぎ、しんのすけに白い光が命中。不思議なパワーがみなぎるしんのすけは、エスパーとして覚醒する。そして、もう一方の黒い光を浴びた男・非理谷充(ひりや・みつる)もまた、エスパーとなった。バイトは上手くいかず、推しのアイドルは結婚、さらには暴行犯に間違われ警察に追われていた非理谷は、力を手に入れたことで世界への復讐を企む。破滅を望む非理谷と、それを止めようとするしんのすけの、超能力バトルが幕を開ける。

今年のしんちゃん映画は3DCGということですが、なんでもアニメを3Dにするのってなんなんですかね。アニメーション会社の力を示したいのだとしても、果たして本当のターゲット層はそれを望んでいるのか・・・
結果大ヒットさせられればもちろん成功なのでしょうけど、そうじゃなかったら実験止まりだと思うのですが、本作は後者なのかな。
3DCGに気が行き過ぎてしまっている感覚でした。

確かに映像としては凄いけど、、目が慣れちゃうと逆に観づらくなっていた気がする。。

物語としても粗めなのが気になってしまい、野原家の絆だったり、しんのすけの垣間見える成長だったりにいつもうるっときてしまうのに今年は皆無。
なんなら後半早く終わらないかなーのテンションでした。

話としてもそんなに好きに慣れないのも大きな要因だったと思います。
誰しもが変えられない過去を抱えて嫌なことにも向き合っていくしかないのに、今ではなく過去に救いを刺して未来を変えるって、ズルじゃない?あの時あーなっていたらこうはなっていなかったの域を越えずなのは応急処置にしかならないかな。

あとは1番の熱くなるシーンとして用意された、共闘のシーン。
あの頑張れ!は好きじゃない頑張れだった。
2年前の天カス学園でのチシオちゃんへの頑張れは己との向き合う背中を押してあげる応援だったけど、今作でのしんのすけへの頑張れは悪意との対峙での折れそうな心への頑張れで、正直”無責任な応援”の頑張れに感じました。
プリキュアみたいな戦う存在ならばいいよ。そうじゃなくてただの変な5歳児に対して向けるには鋭利すぎる。
助けに行こうとしたみさえを制したひろしも嫌だった。
単純に転んだわけでなく体格差のある不良に我が子が暴力を振るわれているんぞ??ネグレクトじゃん最早。
100歩譲って頑張れ言いながら怪獣の足元を殴る蹴るなどして一緒に頑張りあってる感出すならまだしも、ただ声を上げるだけってのは、幻滅でした。あれは野原家じゃない。

今回の話は、3DCGじゃなくていつものアニメーションだったとしたらGOしていたのだろうか・・・

来年はとりあえずいつものアニメーションに戻るらしいので、今年は一旦忘れようと思います。
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