オチョのうつつのオチョ

君たちはどう生きるかのオチョのうつつのオチョのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

宮崎駿の心そのものだった。
監督のむきだしの心だから、くだらないTV番組であーでもないこーでもない言われたくない!
からこその宣伝ナシなのだ

建物や風景など今までのものを彷彿とさせる物がたくさん出てくる。

主人公真人(まひと)の疎開してきた新しい家は、三鷹にあるジブリのスタジオ?そっくりだ。

そこから今までの作品の風景をめぐり、物語は進んでいく。そこは地獄だそうだ。美しく楽しげだけどちょっと怖い、宮崎駿の地獄。

直人の大伯父(ただ母親にとっても大伯父なので先祖的な?)は、宮崎駿そのもの。
13の積み木で世界を作った。彼の監督作の数。
後継者が欲しかった 血を分けたものでないと…など 赤裸々すぎてビックリした。

これからの世界は大変だという意味のメッセージも出てきた。これからの若者が担う世界は戦争や病などきっと出てくるだろうと考えているのだろう。

大伯父の世界は崩壊し これで終わりなのだ
もう本当にこの作品で終わりなんだ

ストーリーとしても、子と継母の心が通じ合う場面で涙が。ここがあるからこの作品はただの宮崎駿の心象風景だけでは終わらない、作品としても面白いものになっているのだ。