マツタヤ

君たちはどう生きるかのマツタヤのレビュー・感想・評価

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
5.0
よーし!これから見ます!

そして見終わった!

良かった!そして早く、出来るだけ早く見たほうがいいと思った作品でした!オープニングで自然と涙ぐみ、ラストではそれ以上にあたかもジブリ作品に出てきそうなぐらいの大粒のやつが。。
まるで夢を見ているような映画。例えば寝てる時の夢の中で自分だけのジブリ新作を見たような、夢から覚めたら誰もその新作は知らない、話が通じないような感じのような異世界感。実際の話し、前宣伝が無かったし、ネタバレ禁止で現実の世界の人たちには話が通じない的なものが、今言ったあたかも夢の中で見た朧げに覚えているような映画の印象にも繋がったのかもしれないけれど、とはいえここまで映画の世界にどっぷりとつかれる没入感のある作品は、す、す、す、素晴らしすぎたんじゃあ!

という自分の夢的な話をしてたら、以前オードリーの若林が星野源の新曲を聴いた時に、まるで自分が思い描いていた、自分が聴きたい曲のまさにそれだったので、自分の気持ちを誰かから聞いたの?よくわかってるなぁ!って言ってたらみんなから非難轟々だった話を思い出したのは気のせいだろうか。

変に感情移入しすぎないというか、作品が語りすぎずその具体性から少し距離を置いた感じで余白のようなものがある分、この映画への入り込む隙間というか入口を大きく開けてくれていたからその分しっかりと入り込めるという所もある気がするのかな。

そしてこんなに沢山冒険した気がするのもジブリの凄さだよね、世界に奥行きがあってとても広くてあんなこともこんなこともあったって気がする感じがものすごい!そんななかでこの世界を、わけわからん世界をもっと得体の知れない世界にするための方法として、この映画を途中から観るというやり方もあるかも知れない。そうしたらさらに置いてかれる感が増してもっともっと違う果てしない世界に紛れ込んじゃった感が増すと思う!(実際、昔の映画館は何度も繰り返し見れたりしてたので途中から見てそのまま最初から観れるのでそういう見方もできたんだが)

見終わった後、思い返せば色々な印象的なシーン、セリフ、登場人物があると思う、むしろこの作品のCMが無い無いとうるさい世の中に向かって、自分だけのCMを頭の中で作ってみたらどうだろうか。今まで映画館で見てきた色々なジブリ映画のCMのような物が自然と出来上がってしまうくらいの名シーンの数々に驚くだろうし、この映画から感じ取った色々なエキスから作られるダイジェストストーリーはえてして、自分が感じ取ったであろう宮崎駿先生からのメッセージからなりたっていて自然と自分の中にはスーッと腹落ちする事もあるんでは?!

ドアのノブから絶対手を離さないで!ノブから手を離したら外側からは決して見つからない!ってセリフが凄い印象に残ったんだけど、そんな中、満員の館内に二人ぐらい途中トイレに行く人いたので、あーこの人達、ドアノブ手放しちゃってるよ〜って黒いマツタヤは思ったりしちゃいましたが、その人たちも含め、エンドロールが終わるまで誰も途中で立つ人がいなかったから、あぁ、あのトイレの人たちはあんとき手放したくて手放したんじゃなくてホントに限界でしょうがない感じでもよおしたんだなぁって一人納得したのでした。

言葉じゃなくて映像を通して伝えることのスゴさ、伝えられることのチカラ、あれやこれはどんなことを示唆してるんだろう、それらを通して人それぞれが感じることができる色々なこと、そんなこんなを見た後に沢山話したくなる、そして絶対手を離したくないノブのようなそんな作品でした。
マツタヤ

マツタヤ