このレビューはネタバレを含みます
まず、映像作品としてとても美しかった。
眞人の成長物語がベース。
亡くなった実母への思いと再婚する父への複雑な思い、
継母(と子供)をなかなか受け入れられない思いや、
新しい環境から逃げ出したいといった思いなど。
置かれた環境や自身の感情と向き合い、受け入れて生きていく過程を見せてもらった気がする。
自分たちはどう生きていくのか?
生きている限り誰もが向き合い、考え続けていかねばならない問いを改めて提示されたような気もする。
個人的には青鷺は眞人の心情の化身なのかもと
思ったりなどした。
→始めは不気味で攻撃的な描写だが、
自分の心と向き合うにつれて青鷺との関係性も変化していく。
最終的には青鷺から「友達」と言われる。
これが自分の感情との調和が取れたということか?
言葉数はあまり多く無いが、真っ直ぐな心で行動していく眞人がとても良かった。
また、水や炎、風、草木の揺らぎなどの表現や、
人間の視線や食を始めとする細かな動作の描写は流石のジブリだった。
守護神のようなお婆さん達やお助け要員のキリコさんは
千と千尋の湯婆婆や凛の要素を感じたり、随所で歴代のジブリ作品を感じられる描写があり見応えがあった。
わなわな(こだまをもっと可愛らしくした感じ)がとても可愛くて癒された。
鳥の描写かなり多いため、鳥が苦手な方はキツイかもしれない。
1度だと消化しきれなかった。
本の方も読んでみたいし、映画ももう何度か観たい。