ゆづかんてん

君たちはどう生きるかのゆづかんてんのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

まさに集大成!と言ったように今までの作品を全部詰め込んだような作品だった。
初めてジブリを映画館で見たが、恒久のような時間の中で広げた風呂敷をきちんと畳んで終わることが心地よかった。
冒頭のサイレンから苦手な映画かもって思ったけど、ジブリならではの不思議な夢で見たことありそうなクセがある。
宮﨑監督が伝えたいものはまだ全部理解できなかったけど、本当にこれで引退されるような気がした…

眞人が口をベタベタにしながら嬉しそうにパンを頬張るシーンは1番泣いた。
寝ることやトイレなど当然の生理的な行動を淡々とこなす中で、食するという行動は1番感情が溢れてる。
麦飯を顰めっ面で噛み締めてた眞人が作品内で1番声を大きく子供らしい感情を露わにしたのが母の焼いたパン。
受け入れられない環境の変化、不思議な出来事が重なった中で、やっと見知ったものに出会えて心が落ち着けた瞬間に安心した。
上演中にもう一回見に行きたい。
鳥好きの私としてはたくさんの鳥に囲まれる夢のようなシーンも沢山あって顔がほころんだ。