『ヴェノム』『モービウス』に続くソニー制作のマーベル映画第３弾。
アベンジャーズとかのMCUシリーズとは別のユニバース。MCUのお隣の別宇宙とでも思っておけば良いかも。とはいえ何とも繋がってないから予習なしで観れる。
端的に言うと、未来を予知できる様になった主人公が、追ってくる悪のスパイダーマンから将来スパイダーウーマンになる少女を守りながらの逃走劇。
ヴェノム以外で悪のスパイダーマンの実写化はこれが初かな？そんなに強くないから追ってこられてもターミネーターの様な危機感を駆り立てられない。要は身体的には常人vsビミョーな超人なので絵的に映えない。なぜウェブスイングさせない？スイングしながら襲ってくるシーンがあれば面白かったのに。
そもそもミステリーって推してるのに、殆どの事が序盤で分かってしまってるのも致命的。
正体不明の謎のスパイダーマンに何故か少女たちが襲われる→調査と予知能力開花で敵の正体、母親が研究に没頭してた理由、少女達の未来が判明→最後にヒーロー姿のアクションを見せる。
みたいな順番にしてくれないと、ミステリーとしての引きが全然ない。
オリジンストーリーとしても、３人の少女がどうやってスパイダーガールとしての能力を得て悪と戦う様になる動機はこれだけ時間をかけて何も描いておらず、少しだけコスチュームを着せて悪党を倒してる描写を入れただけというお粗末さ。
海外で『モービウス』以上に低評価みたい。ソニー制作のマーベル映画は描きたい事は特にないのにスパイダーマンが出そうな匂わせ詐欺だけでひたすら引っ張ってるが、このままだと結局スパイダーマン本人は出ないまま自然消滅しそう。シリーズ化したいなら場当たり的に乱発せずにもっと全体像を計画してからやってほしい。そもそもシリーズ名を【SSU(ソニーズスパイダーマンユニバース)】なんて名乗っといて主軸となるはずのスパイダーマン映画の制作予定が未だ一本も無いなんてどーいう状況よ。おそらくMCU側との折り合いが付かないんだろうけど、そんな肝心な部分をクリア出来てない状態で始めないで欲しい。レビューであまりマイナスな事は書きたくない派だが、このままの方針で行くのはホント危険だと思うので書いた。
吹替で観たが大島優子の吹替そんなには違和感なかった。萩原聖人はカイジもやってるし普通に良い。
