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機動戦士ガンダムSEED FREEDOMのUCのレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)
5.0
前作『SEED DESTINY』の真最終回「FINAL PULS 選ばれた未来」の放送から約18年。
遂に完全新作の続編が公開!

劇場版制作決定の初報からこんなにも時間が経ってしまった一番の理由は福田監督の妻で脚本家の両澤千晶が制作半ばで闘病生活に入り、そのまま亡くなってしまった影響だろう。
時間が経っても公開に漕ぎ着けたのは、ひとえに『SEED』シリーズのファンの総数が未だ多いからこそ。

こういうTVシリーズ本編完結後の劇場版は、奇をてらわず今まで支えたファンへの感謝祭に徹するのがベストだと思ってるので、その点において最高のファンムービーだった!簡単な様でこれが出来ない映画がどれほどあるか…。
物語に関しては本編中の問題はほぼ解決しないままで真面目に観るとそんなに褒められたものでは正直ないんだけど、後半の勢いが凄いからそれも全然許せる。あとガンダムシリーズをまた盛り上げてくれてありがとう的な気持ちを込めて☆5にしとく。人間の争いが完全に消え去る答えなんて正直ないから、“より良く”を模索し続ける姿がある意味ゴールとも言える。

元々キラが完璧人間すぎる上に、1人で背負い込む(=内心他人を見下して信用してない)所とかが正直好きじゃなくてw
前々からそういう本音をちゃんとさらけ出してぶつかる様な人間味があるエピソードがあれば少しは好きになれるのにと思っていたんだが、まさにそんなシーンをアスランがそのままやってくれてとてもナイスと思えたし、あのシーン何か笑えた。
今まで遺伝子的にも乗ってる機体もキラ側が人類最高位で勝利が確約されてる存在だから、勝っても「そりゃ勝って当然だろうね」としかならず、応援する気も起きず燃えない要素だったんだが、今回は敵側が遺伝子的にも乗ってる機体もスペックが格上なのも良かった!

アスランは今回一番まともかもと思ってたら終盤の敵の攻略法にビックリw
『DESTINY』ラストではお互いの責務から距離を置いてたカガリとのその後も答えが出て良かった。

シン推しなので、シンは憎しみに囚われなければ元々はこういう性格ってのが見れたり、「コイツ何も考えてない!?」「コイツの闇は深すぎる!!」の所はシンのこれまでの紆余曲折も、今や彼の個性と強さとして肯定されたみたいで嬉しすぎて何か泣けた。

後半は特にネタバレなしで観て欲しい系映画!
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