omami

マダム・ウェブのomamiのネタバレレビュー・内容・結末

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

これ、まず『MARVEL初の本格ミステリーサスペンス』とか言う本当に本編観て考えたのか?と突っ込みたくなるキャッチコピーが作品の価値を下げている気がする。
本格ミステリーとか言われたら本格ミステリーなんだ、と思って観ちゃうし、ラスト3分の衝撃とかどんでん返しを見逃すなみたいな、それもはやネタバレだろみたいなよくあるキャッチコピーと同じで、変な先入観を抱かせるようなフレーズを安易に書くのはやめていただきたい。切実に。

本作が本格ミステリーかどうかは置いといて、わたしはすごく楽しめた。
やはり女性が主人公という事も大いにあると思う。
女性が主人公と言えばキャプテンマーベルもそうだが、キャプマはもはや人間離れし過ぎていまいち共感出来ないのもあって(勿論キャプマも大好きなんだけど)今回のマダムウェブことキャシーは超パワーがある訳でもなく、壁を這うことが出来る訳でもなく、未来を予知するという地味と言えば地味な能力なので、わたしにも出来るかもしれない!と思わせてくれた(出来ません)

身重でアマゾン行って産むだけ産んで独りにした母を憎んでいたキャシーだけれど、それには事情があって、わたしがもしキャシーママだったとしても同じ事をしたと思う。
だって、子に憎まれても嫌われても守りたい。
例えその後そばにいられなくても。
お母さんとのくだりはキャシーよかったねえ!となってボロボロ泣いた。
家族嫌い!子供嫌い!クソが!みたいなキャシーが3人の女の子たちと出会って、初めはイライラしっぱなしだったけれど、4人で困難に立ち向かう内にだんだんと打ち解けていく過程は観ていてにこにこした。

後のスパイダーウーマンの3人が、まあ可愛いこと!
キャラもビジュアルも際立っているし、むしろわたしが娘にしたいまである。
そこにキャシーであるダコタの美しさも加わって画面が華々しい事この上ない。

今回はマダムウェブがいかにしてマダムウェブになったのかを描く物語なのでもっとマダムウェブを堪能したかった方々には物足りなかったのかな、とは思うけれど、わたしは仮面ライダーでも戦隊でも1話から既に当たり前に変身出来るパターンよりも、突然手に入れた力に戸惑いつつ最終的には受け入れてまだあまり使いこなせないながらもヒーローになる方が好みなので、その点この物語はドンピシャだった。

そりゃ急にちょっと先の未来が見えたりしたら、わたし頭おかしくなったのかしらって思う。
1回目の時点で、これ予知能力だわ!なんてなかなかならない。
何?何?ってなりながらも見知らぬ少女たちの命を救う行動に出るキャシー。
目の前にある救える命を放っておけないのは彼女が優秀な救急救命士である事も大きな要因なのかもしれない。
しかも敵は変なクモ人間。怖すぎる。
スパイダーマンを知っているわたしたちから見れば全然珍しい光景では無いけれど、黒いピッチピチのスーツに身を包んだ何者かが天井を這って追いかけてくるなんて恐怖しかない。
全力で4人を応援しながら観た!がんばれ!がんばれー!

1つ残念なところがあるとすればヴィランの背景が見え無さすぎた事。
何かしら事情はありそうな雰囲気はバンバン出しているのに教えて貰えないまま終わった……。
そこもあればもっと良い作品になったかもしれない。
あと轢かれすぎな。

ともあれ世間的にはあまり評価は良くないらしいけれど、わたしの中では満点!
大いなる力を手に入れ、母の愛を知り、母となったキャシー。
最後の未来のシーンはすごくワクワクした。
4人が活躍する姿をまた観たい。
次も本格ミステリーで来るのかも気になる(そこ)
ベンおじにもテンションあがったし、そして産まれたあの子は……!!!!????
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