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マダム・ウェブの0gm64r2のレビュー・感想・評価

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)
2.1
未来が見える能力をもつ人物と、自身の最期を何度も夢で見るという人物の対立が描かれます。つまり客観的にみますと、妄想と妄想の対立です。互いに言葉を交わすことなく、いきなり拳で交わるといったかたちです。この導入が非常にとっつきにくく感じました。
もちろん、ストーリーの流れが理解できないということはありませんが、だれにも感情移入できないまま、本作は山場を迎えます。そしてその山場も、いつものヒーロー映画のトレースです。もはやデジャヴです。
でもまあ、スーパーヒーローものなんてどれも一緒か、と言えばそれもそうです。そう考えると、ラベルが違うだけでいつもと同じ炭酸ドリンク、みたいな気もしてきました。それでもちょっと見てみようかな、と思ってしまうところも、炭酸ドリンク的であるような気がします。

制作側の下心が丸見えなところも残念ポイントです。スパーダーマンの権利をめぐるソニーとディズニーの争いのいきさつは詳しく知りませんが、とにかく新しいヒーローシリーズを構築して観客を継続的に動員し続ける基盤を得たい、という算段が明白な作品です。作品というより、事業という方がしっくりくる気がします。もともと事業ではあるんでしょうけど。
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