熱狂的なファンの方に向けて制作された作品のように感じました。劇中で過去作をゲーム作品に置き換えて、そのリブートにあたっての議論の模様を比喩的に表現したシーンがあります。細部まで記憶している人にとっては涎のでるようなパートかもしれませんが、前日に全作品を復習してから望んでいっても引用が多くやや疲労感がありました。
また最近のSFにありがちな気がしますが、場面転換の装置が複雑かつ独自の理論で構築されているため、いまどこにいる→だからこういう状態、みたいことの頭のスイッチを切り替えるのが大変で、しっかりと物語の世界に入り込むことができませんでした。観る側のリテラシーも求められる作品です。
ストーリーを含めた技巧の面でプロ（ファン・科学者・哲学者など）からは礼賛されるのかもしれませんが、素人の私にはどうも。
