原作大好きで中学生のころよく読んでました。原作のテイストをよく残して映像化出来ていて満足度の高い映画だった。
役作りに定評のある鈴木亮平の演技もとても良く、シリアスさと軟派さの切り替えは冴羽獠だった。変態仮面の経験が活きたとは思わずにはいられない。
原作にない特徴と思ったのが東京のリアルな情景を美しく描いているところが印象的だった。自分はここのところ新海誠作品にかぶれているのだけど、それにも通じる、特に天気の子とかを見たときに近い東京の魅力を感じた(単純にバーニラバニラバーニラがあったこともあるとは思いつつ)。
さいごGet Wildが流れるところも様式美として良かった。ボーカルが思った以上に軽くて誰が歌っているんだろう…と思ってしまったのは申し訳なく、TM NETWORKでした。
あと、強いて言うと鈴木亮平は冴羽獠をベストに演じていたけれど、鈴木亮平はちょっと冴羽獠じゃないんだ…。鈴木亮平もかっこいいんだけど、ちょっと違うというか。誰がベストかというのは思いつかないのだけれど、エンジェルハートで演じていた上川隆也のほうがイメージには近いかもしれない。同じように冴子もちょっと違った。安藤政信演じる槇村は原作での搭乗頻度的にイメージがあいまいなこともあるかもしれないけど牧村だった。
あとこれは演技ではなく脚本というところなのかもしれないけど、今作は冴羽獠のシリアスと軟派のコントラストは見事だったけど、美人の前でかっこつけがちみたいな要素はなかったかも。
…とは言いつつも良い映像化でした。