なお

シティーハンターのなおのレビュー・感想・評価

シティーハンター(2024年製作の映画)
4.4
今話題のやつを鑑賞。

言わずと知れた北条司のハードボイルド・コメディ漫画が原作。
原作が公開された1985年以降、アニメや小説に外伝的漫画作品、さらに海の向こう・フランスでは本作より一足先に実写映画が製作されるなど、世代や人種の壁を越え今もなお根強い人気を誇り続けている。

✏️XYZ 冴羽獠×鈴木亮平の魅力
もっこりな笑いどころ、がっしりとしたアクション&シリアス。
「ハードボイルド・コメディ」作風に恥じぬ見事な実写映画化だったと思う。

シティーハンターはちょっと自分たちの世代の作品ではなくて、どちらかというと自分の親たち世代の漫画作品。
これまで接点がなくて原作もアニメも一切見たことなかったけれど、これは100%骨の髄まで楽しめた。
あ、名曲「Get Wild」はさすがに知ってますけどね。

原作と同じく、新宿を拠点に活動するスイーパー(始末屋)、冴羽獠の活躍を描く。
裏世界No.1の腕前を持ちながら、美女(もっこりちゃん)にはめっぽうヨワい…という冴羽獠の魅力あふれるキャラクターを鈴木亮平さんが超・好演。

俳優になる前からシティーハンターのファンだったという鈴木さん、「いつかは冴羽獠を演じられたらいいな」という思いが心のどこかにずっとあったそう。

鈴木さんといえば演じる役柄に合わせた、もはや骨格まで変えてるんじゃないの、という見事な肉体改造がたびたびSNSでも話題になる。

本作も例外でなく、超人的な体術にガンアクションを実現するために鍛え抜かれた肉体美は男の自分でも惚れ惚れしてしまう。
(その肉体美を初披露するシーンが「もっこりダンス」という超ギャグシーンであるのもまたシティーハンターらしい)

✏️XYZ 令和時代の「シティーハンター」
昭和の時代に生まれたシティーハンターという作品を、この令和の時代に落とし込んだテンポの良いストーリーづくりもお見事。

スマートフォンにSNS、進化する日本のコスプレ文化にトー横キッズなどなど、昭和にはなかった文明の利器や社会問題を絡め、見ごたえのある内容に肉付けされていた。

ストーリーのほか、「シリアス」と「ギャグ」両方のシーンの切り替えも素晴らしい。
ここのやり方を間違えると一気に「ただのコスプレ映画」っぽくなってしまって興が削がれてしまう。

特に印象的だったのは、獠の相棒・香のおなじみのアイテムである100tハンマー。
「100t」なんてデカデカ書かれたハンマーをそのまま出そうものならここまで本作の評価は高くならなかったかも。
まさかそういう風に出してくるとは…wと思わず膝を打った。

また本作では実際の歌舞伎町の街にて撮影が行われているのも特徴的。

なかなか市街地での撮影許可が下りない印象のある日本だが、新宿警察署や地元商店街、行政関係者の全面協力を得た上で、人通りの少ない時間帯に撮影することで、臨場感とリアリティあふれる「シティーハンター」の世界を再現できたそう。

原作のストーリーをなぞるだけでなく、今の時代だからこそできる「令和時代のシティーハンター」に見事アップデート。
これは原作の方も読みたくなっちゃうな。

☑️まとめ
様々な人の愛とこだわりによって生まれた令和のシティーハンターは見事ファンに受け入れられ、「日本の週間TOP10」では堂々の1位、「週間グローバルTOP10」でも50の国と地域でTOP10入りを果たすなど、まさに国内外で大成功を収めた。

ぜひ続編やってほしいなぁ~。
実際の歌舞伎町を舞台にするのでなかなかコンスタントに新作を出すのは難しいかもしれないけど。
また映画でもドラマシリーズでもいいので。待ってます。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★★★
😲驚 き:★★★★★
🥲感 動:★★★★☆
📖物 語:★★★★☆
🏃‍♂️テンポ:★★★★☆

🎬2024年鑑賞数:42(20)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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