この映画は、完全に鬱映画のジャンルに分類されると思います。
重い、、ただひたすらに重かった・・・
命の価値について1つの殺人事件をベースに問われたような気がします。
それを独特のフィルターにかけた変態的な色使いや、閉鎖的な影の使い方、手持ちカメラを主に使った不安定なカメラワーク、かっちりとした構図。これが完全にマッチしていました。
人間には優しくないが、きっと根は優しいであろうタクシードライバー、孤独感、疎外感にまみれた青年、志高い若き弁護士。
実際に生きている人々はこのような殺人(破壊的な)気持ちや衝動に一度はかられたことがあるのではないかと感じます。
犯罪者というのは、悪いことをした人であって、悪い人間と決まっているわけではないと思いました。
命の価値とはなんなのでしょうか。
どの時代にもつきまとう難しい問題ですね。
久しぶりにこんながっつりの、鬱展開映画を見たような気がします。
とても素晴らしかったです。