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第三の性: その狭間でのMHRのレビュー・感想・評価

第三の性: その狭間で(2018年製作の映画)
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よく見た。英語字幕だったからわりと「雰囲気」で見ました。いやいやここがくっつきなさいよって思う同性の友人とくっつかせることにてらいがないところ、好きです。それがもっとできる国になってよ。許光漢は相変わらず芸達者。

タイトルの海吉拉ていうのはヒンドゥーの「ヒジュラ」の漢訳だそう。にしても邦題が気に食わない。うるせえと思いながら見て、見終わった後もうるせえと思った。別にそういう話なんだが、そういうタイトルの付け方はどうなんだろうか。というかなんか、ヒジュラ‥‥‥? むむ あと「第三の」みたいな言い方もンン、と咳払いしたくなる。「次の」の方がまだベターだし、てゆーかそもそも序列つけるもんじゃないし、普通にあるものだし‥‥‥みたいな。「ヒジュラ」自体の直訳にしても、これインド的な話じゃないだろうからね。まあ中華圏作品の合わない邦題なんて今に始まった話じゃない。ハイハイ、と流せばいいんだろうけど今回は別に流せてないです。てな感じ。透けて見える思惑。もうちょっとポップでも良かったんじゃないか。

(強制的な)性別適合手術の話、でいいんだろうか。女性として育てられた性未分化の主人公が「男性」として生きることになる話? 私はトランスの話にマジで詳しくなくて、これから勉強する必要しかないから、なんか、不注意な読解をしているかも。手術は移行の逆、てことだよね。英語字幕だとホルモンバランスの話をしていたから、それで何となく判断している。主人公は最初その手術がすごく嫌だったけれど、だんだん慣れていった。FtXという感じ? 今は少しどちらでもあり、これからどんどん男性に寄っていく、みたいな表現だった(適切かどうかは本当にわからない) ヒーローは彼女を女性として好きになって、性器にショックをうけたが、結果的にまたかれ(便宜上の性を問わない代名詞)を求めはじめた。かれはそれにすごくこたえた。一方で親友はヘテロセクシュアルで、とてもとてもいいやつで、男運が悪い。かれが今男性である、と感じた瞬間「やっぱりわたしあの子のことが好きだったんだ」というわけです。しかしまた運は悪い。興味関心のあるジャンルだったし、セクシュアリティやジェンダーの流動性を描いた作品としては面白いと思う。撮影はネットドラマだけど。演技も割と良くて、特にラブシーンが良かった。よくつくってある。友人間の近しさって本当にいいよね。台湾ドラマ見ててよく思う。
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