キラリ

気球クラブ、その後のキラリのネタバレレビュー・内容・結末

気球クラブ、その後(2006年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

”気球なんて興味ないわよ。いつかあの人が空じゃなくて、地上にいる私を見つけてくれる日まで待ってるの。”

「もっと私を見て。」村上を見つめる美津子の目がそう訴えているように見えて、とても切なかった。美津子が膨れ上がった気球に吸いかけのタバコを押し付けて穴をあけるシーンがある。美津子にとっては村上が夢中になっている気球が嫉妬の対象だったのだろうか?それともどこかふわふわしていて足が地に着いていない村上と天高く舞う気球が重なってみえたのか?穴をあければその気球は空を舞うことはできない。村上にも夢ばかり追っていないで、目の前にいる自分としっかり向き合ってほしいと、美津子はそう願ったのかもしれない。

そして、この映画は永作博美のコケティッシュな魅力が存分に発揮されている作品だなと思う。(「人のセックスを笑うな」も然り)ある時は妖艶に、またある時は物悲しく。永作博美の目の演技にはとても惹きつけられるものがある。
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