スーザファット

ウィ、シェフ!のスーザファットのネタバレレビュー・内容・結末

ウィ、シェフ!(2022年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ああもう。好きですこの作品。
もうやられました🥹


料理が題材の作品で良作は多けれど、これはまたそれだけじゃない良さがあった。

人付き合いの苦手な孤高の料理人カティがトラブルでレストランを辞め辿り着いた新たな職場は移民の子供達の自立支援施設。

カティも移民の子達も一癖も二癖もあって最初はすれ違いやぶつかり合いもあったけど、皆を繋いだのは料理だった。
カティと移民の子達の気持ちや想いが、段々とほぐれて混ざり合って化学反応を起こしてお互いに好循環を及ぼして周りも巻き込んでいく様が観ていて気持ちが良かったし、温かくて尊かった。
終盤の展開は若干トンデモ展開だったけど、それでも良いって思いたい。だって皆あんな笑顔なんだもん。

移民大国フランスらしい移民問題の面もあるし、こういう問題は今後日本でも確実に大きくなっていくと思う。
誰が悪いだなんて糾弾はできないしその問題に対して明るくもないけど、少しでも悲しい思いをする人がいなくなる制度改正があってほしいと願わずにはいられない。

カティとジブリルの友情に近い関係すごく良かった。ぶつかり合ったからこそお互い他の人より一歩近いリスペクトがあって気持ちが良い。
だからこそあの現実は辛かったな。

皆がそれぞれの思い出の料理を語り合うシーンは、なんかもう込み上げてくるもんがあって涙腺がもう🥲
うちの母ちゃんが教えてくれたレシピでは〜、とか楽しそうに話してて
そうだよな、この子達にも一人一人故郷があって家族がいて思い出の味があって…
何も変わらないんだよなぁ。
あの瞬間No Borderを感じたよ。

厨房に立ったら宗教も人種も性別も関係無い。おれらはチーム、おれらは最高!

ギュスギュスがチャーミングで可愛いんだ☺️
嫌な気持ちなんて一切残らない、温かくて前を向く元気をくれるような作品でした。

また観たいなぁ。