料理をテーマにした映画にも良作が多いですが、この作品も97分という短い上映時間の中で、料理と移民をテーマに重すぎず軽すぎず、絶妙なバランスで仕上げたヒューマンドラマになっており、見応えがありますし、最後にはしっかり問題提議もしており、コンパクトながらも非常に完成度の高い作品でした。
また、移民の現実を知り成長していくカティにも実は訳ありな過去があったりと流石フランス映画だなといった描写があったり、ドラマ部分の上手さも良かったです。
個人的には、料理番組の大会の結末は扱うテーマから非常に有効だと思いますし、問題提議して考えさせる意味でもベストな判断だったなと感じましたし、あそこで、自分の未来を優先していたらテーマ性が伝わらないですし、ご都合主義映画になっていたので、そういった点もハリウッドとは一味違っており好印象でした。
爽やかながらもしっかり考えさせられて余韻も残るバランスのとれたヒューマンドラマだったので、観て良かったです。
