原作既読、TVアニメ未視聴、ドルビーシネマで鑑賞。
TVアニメは未視聴だったので劇場版はスルーしようかと思っていましたが、「これは令和のクレヨンしんちゃんだ！」という評価をそこかしこで見かけたので、（いやクレしんは令和にもやってるやろがい）と思いつつも興味を持って鑑賞。
全体的な構成としてはジャンプアニメの劇場版では定番的な「普段とは違う環境でその時限りのボス敵と戦う」というもので、中盤までは普段のSPY×FAMILYの延長線上といった展開ですが、いよいよ話が動き出したところでなるほど確かにこれはクレしんと呼ばれるわけだ！と膝を打ちました。
予告編からは予測できないよこんなの！
細かい点は伏せるとして、生意気なお子様とその両親と愛犬が協力して事件解決に取り組む様はまさにクレしんで繰り返されてきた鉄板の文法で、実際ロイドのスパイアクションもヨルのバトルアクションもアーニャ＆ボンドの奮闘も見応えがあって目茶苦茶面白かったです。
ただひとつ残念に感じたことは、家族それぞれの素性を秘密にしているという本作の特徴が、一つの事件を長尺で追う劇場版のスタイルと地味に噛み合わないと感じられたところ。
素性を伏せたまま活躍させるためにはどうしても分断させた上で連絡も取れない状態にせざるを得ず、「結果的には同じ目的のために行動しているものの、意識の共有はできていない」部分が多かったのは勿体なかったと思います。
ただ、それは本作の面白みの一部分でもありますし、見せ方でどうとでも活かせる部分だと思うので、次回作に期待したいですね。
