爆裂BOX

スクリーム6の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

スクリーム6(2023年製作の映画)
4.3
再始動した「スクリーム」シリーズ6作目、前作はナンバリングなしでしたが、今回は「6」がつくんですね。
前作の惨劇の後、ウッズボローからニューヨークへ引っ越したサムとタラの姉妹を始めとした前作の生き残り達。新しい平穏な暮らしに慣れ始めた彼らに再びあの電話がかかって来て、ゴーストフェイスが現れるというストーリーです。
第一の犠牲者がサマラ・ウィービングという豪華な配役ですが、ここでアッサリ犯人が顔出しして「え!?どうなるの!?」と思っていたらその後意外な展開見せて冒頭から引き付けてくれます。
前作の惨劇を経験してサムが玄関に何個も鍵つけたり、テーザー銃持ち歩いて妹ナンパしたヤリチンに容赦なくくらわしたりする所は最近読んだ小説「ファイナルガール・サポート・グループ」の主人公みたいでちょっと笑ってしまいました。まあ、あんな事件経験して犯人もアイツだったこと考えたらこうなっても無理ないか。ネットではビリーの娘という事で黒幕説もささやかれて、それによって追い詰められてカウンセリング受けてる所は割とリアルタイムに現実に即した感じになりましたね。
売れっ子ジェナ・オルテガ演じる妹タラは過保護な姉に反発しますが、彼女の事件を忘れて前に進むことで負けないようにする生き方は共感できますね。そんなに簡単じゃないだろうけど。
レガシーキャラも、シドニーの不在は寂しさはありますが、前作で世代交代した感はあるからそこまで気にはならなかったかな。皆勤賞のゲイルは相変わらずマスゴミな所出しながらも、今回は彼女も危機が迫って彼と同じ道を辿ってしまうのか!?とハラハラはさせます。でも流石は今回まで生き残ってただけあって激しい戦いぶり見せてくれます。今回、4作目の映画オタクカービー再登場しますが、流石にヘイデン・パネッティーアもおばちゃん感出てきたな…同じホラー映画オタクのミンディとの会話は楽しかったです。ビリーも幻影として登場します。こちらも流石に老けたな(幻影なのに)
今回もミンディがホラー映画論とそこからの考察見せてくれたり、メタネタ盛り沢山ですね。登場人物が見ているテレビに様々なホラー映画が映し出されてるのも楽しいです。
今回ゴーストフェイスはマスクちょっとボロイ感じになってるのが新「ハロウィン」三部作のマイケル彷彿させますが、暴れっぷりはシリーズ一ではないでしょうか。主人公姉妹追って入った雑貨店で多数人がいるのに邪魔な一般人ナイフでブスブス刺しまくったり銃で撃ったり、後半満員の地下鉄で標的に近づいて刺したりと周りを気にしない殺戮ぶりを見せます。ナイフをメインに使ったその容赦ない刺しっぷりも見事。特に後半の映画館で二人のゴーストフェイスが同時に二方向から刺しまくる所はその連携っぷりも見応えありました。
アパートを襲撃されて、隣のアパートのイケメンの部屋まで梯子で逃走する所は「ジャッジメント・ナイト」思い出しました(あれは屋上だったけど)
最後の戦いの場所が映画館というのもわかってる感じ。ここで明らかになる犯人、結局、あの子が推理してたのが割と当たってた感じでしたね。二人組じゃなく〇人組というのは意外だったけど。前作の事件の犯人が動機になってる所は「2」と同じ感じですな。
今回はサムだけじゃなくタラもレンガで殴りつけて歯を飛ばしたり、容赦なく口にナイフ突き立てて笑顔になったり覚醒した感じでしたね。ぎゃっくにサムがゴーストフェイスとして犯人追い詰めていく下りも楽しかったし、最後のキメ台詞も良かった。目にナイフ突き立てたりとグロ描写もメジャー映画としては頑張ってたな。
ラストに前作に引き続いてあの人が生き残ってたのは、彼が正式にデューイの後継者という事でしょうな。あの二人はディーイとゲイルみたいにならないといいけど。
最後も不穏な感じで終わると思わせてハッピーエンドで終わったのも良かったな。傍にいてくれる家族がいる限り向こう側に渡る事は無いんだろうな。
今回も安定して楽しめました。今後もまだまだ続いていくのかな。