映画武士道

湘南爆走族の映画武士道のレビュー・感想・評価

湘南爆走族(1987年製作の映画)
3.5
結論としてはまあまあアリ。昔流行った暴走族系の漫画好きなら見ても楽しめると思います。

私は鎌倉に住んでいますので、地元湘南を舞台にした作品と言うことで見てみました。
私よりだいぶ上の世代の作品。
原作を読んだこともないので全然知らなかった作品ですがそれなりに面白かった。

ストーリーとしてはたった5人しかメンバーがいないのも関わらず湘南最強の暴走族という設定の主人公たちのストーリー。
手芸部の部長をやっている江口洋介が総長。暴走族界の伝説の男。このギャップが面白い。裁縫の腕もかなりのもので展覧会などにも出品してる。
若いころの織田裕二さんも出ている。特攻隊長だか親衛隊長みたいな重職らしいけど5人しかいないチームなので偉いのかどうなのかようわからん。
主人公のチームは湘南最強ということで雑誌で紹介されたりしてるが、チーム加入は基本不可で5人限定チームらしい。性格は基本丸い人が多い、暴走族にありがちな暴力による抗争はしないで楽しく走れればいい。みたいなチーム。けどやっぱり怖い(時々暴力を振るう描写。好きな女の子が他の男といたらそいつを問答無用で殴ってる。それでも他の暴走族よりは優しい・・・みたい)

そんな彼らの湘南に横浜の巨大暴走族チームが勢力拡大を目指して攻め込んでくる。
主人公たちは湘南を走りたければ勝手に走ればいいべ。というスタンスで当初は取り合わなかったのだが、向こうの暴走族のイケメンリーダーが主人公のチームメンバーの彼女の先輩でちょっかいを出して来たり。
チームメンバーにちょっかいを出してきたことでついに全面抗争に。

たった5人だけど湘南最強のチームだけあって横浜の巨大チームといい勝負。そして総長同士の決闘へ・・・というクライマックス。

ストーリーとしてはまあ族同士の勢力拡大に伴なう抗争。ありがちなんですが、主人公側のキャラがかなり面白い。

江口洋介は暴走族のリーダーなのに手芸好きというキャラはなかなか凄いですね。
他のメンバーたちも基本的には自分から一般人にはあまり暴力を振るうタイプではない。さらに恋には奥手みたい。
走るのが好き!と言ってるが基本は集まって子供みたいな遊びをしている。
近所の子供たちとBB弾の銃で撃ちあったり、砂浜では鬼ごっこみたいなのをしてはしゃいだりしてる。子供っぽいし憎めないキャラ!
でも夜になると彼らは湘南最強の暴走族に変身!というギャップがいいですね。キャラ作りがうまい感じがします。

私はカメラをやっていてこのあたりはだいぶ走り回っているので詳しい方だと思うのですが
龍口寺(子供たちとBB弾で銃撃戦で遊ぶシーン)。鎌倉高校前駅。鎌倉高校前の坂。江の島。江の島付近の歩道橋(ラストシーン)。七里ヶ浜の高台の住宅地(最初の新聞配達のシーン)。などは分かったものの、知らない風景もたくさんありました。
湘南ではないところでも撮影してるのか、それとも私も知らない場所なのか・・・かなり古い作品なので時間が経って変わってしまったのか。
海沿いの道。国道134号線すらよくわからないです。現在のものとだいぶ違うのかな。
あと思ったのは主人公は茅ヶ崎市の高校に通ってる設定なのですがロケ地は基本藤沢市(江の島付近)と鎌倉市(鎌倉高校前など)ですね!
茅ヶ崎と言えばサザンビーチとかホテルパシフィック(今はもうない。私は行ったときはもう跡地でマンション建ってた。サザンの桑田さんが好きだったとかで曲を書いてる)などがあったはずなのですが出てきませんね~ちょっと残念。
まあ湘南と言えばスラムダンクでもそうですけど鎌倉高校のとこの坂!そして江ノ電の鎌倉高校前駅!が映えるのは仕方ないですけどね~

ちなみに江の島は今でもバイク乗りの聖地で、夜になると大勢のバイク乗りが集まっています。ちょっと怖い光景です。このあいだ通ったら映画に出てくるような怖い外人のハーレー乗りがいて笑いました。ショットガンとか装備してそうな。(さすが作中のようなあからさまな特攻服を着た暴走族はもういませんが危険な暴走行為をするバイク乗りはまだまだいます。怖い人ばかりではなくただのバイク好きの人もたくさんいます。)

そして江の島は深夜になると厳戒態勢になり警察のパトカーが江の島の道を封鎖して一般車は特別な許可(島内の住民であることを証明した証明書)などがないと通過できません。
江の島封鎖後は134号線沿いの付近のたまり場みたいなところに移動してそこで溜まっています。怖いです。

一番やばいころは派出所を暴走族が襲撃することもあったと江の島にある派出所のお巡りさんに忘れ物を届けた時話を聞いたことがあります。さすがに今はそこまでやばい人はいないでしょうね~。昔に比べればだいぶマシ!


この作品を見てバイク乗りに興味がある方は夜の江の島に見学に来てみるといいかもしれませんよ~!

あと作中にやたら出てくる謎の言葉「やんぴこんぴ」。
調べてみたところ、もうや~めた!という意味らしい。こんな言葉が昔あったんですね~
勉強になりました!
映画武士道

映画武士道