前作よりアクションがパワーアップかと思えば、ゆるさがパワーアップ。前作からすっかり2人のファンなので、この映画のそこそこ大部分を占める長めの会話シーンも冗長に感じず、ただただ心地良い。ストーリーにいたっては、完成度はそこそこで、今回の敵となる兄弟は序盤であっさり倒してしまったから、そこから緊張感に欠ける。まあ、この作品からもっともないのが緊張感ではあるのだけど。
新キャラの兄弟自体はとても良くて、演じる濱田龍臣と丞威が良い。最後まで見せる兄弟としての愛くるしさと恵まれず生きてきた背景を感じさせる儚さが眩しくて、最後には痺れてしまった。特に丞威の優しい兄ちゃんぶりが好きでした。まひろとの戦闘で夢を見てしまうシーンの演出、斬新で舌を巻いた。ところで、丞威はSnow Manの岩本照にそっくりだなと思って、さっと調べてみたらジャニーズ事務所に所属していた過去もあったようでびっくり。
今回は水石亜飛夢演じる“田坂さん”のキャラクターも立ってて良い。めっちゃくちゃ可愛い中井友望演じる“宮内さん”とのコンビも魅力的。主役の2人以外にもキャラクターが愛おしくなるばかりなので、これからもゆるくシリーズは続けてほしい。
キャストの中に渡辺哲とあったから、てっきり敵の親玉的な役どころかと思えば、ストーリーにまったく関係のない役で笑った。菅田将暉フリークの渡辺哲というだけで面白いし、そこから『花束みたいな恋をした』をイジりまくってて笑ってしまった。それにしても、髙石あかりがビジュ爆発しててメゾンマルジェラでした。
