脱力系サブカルマシマシ殺し屋コメディ、シリーズ2作目!
前作に引き続きとても面白かったです。
今作は前作以上にストーリーを牽引するドラマ部分が秀逸で、特にちさと(髙石あかり)とまひろ(伊澤彩織)コンビと対をなす、アルバイト殺し屋のゆうり(岩永丞威)とまこと(濱田龍臣)コンビの、どこか抜けていながらもアツい友情が描かれていく様子は、最後の展開含め強く共感を呼び、観客の涙を誘うものになっていたと思います。(あと、殺し屋協会の人たちのドラマも綺麗にまとまっていて良かったですね!)
話が前後しますが、冒頭の銀行でのアクションシークエンスも最高で、のっけから「クオリティの高いアクションを見せていきます」と宣言してくれているようで、安心して作品内に入っていくことができました。
また、今作は前作以上にオフビートな会話劇に割かれる時間が多く、激しいアクションとの差も相まって途轍もない緩急の演出に貢献していました。(『花束みたいな恋をした』を薦めてくるおじさんのパートと、それ以降定番化する「ビジュ爆発」のくだりはずっとじわじわ笑っていました!)
人によってはこの点でノれなくなりそうですが、私個人としてはちゃんと前作を超えるということが念頭に置かれているように感じられて、好感をもちました。
ただタイトルバックや着ぐるみでの衝突シーンなど、ところどころで低予算を隠さないチープな演出が目立ち、全体としてのクオリティが高いだけにノイズになっていました。
総じて、箇所箇所で気になる部分はあれど、大枠では大満足の、邦画アクションの粋とジェームズ・ガン的オフビートユーモアをかき集めた良作でした!