今までのドラマ版岸辺露伴は動かないの集大成のような映画だった。
ドラマ版の鉄板(開幕露伴キレ芸)みたいなお馴染みのシーンを入れ、映画になってもシリーズの持ち味が変わらないことに見てるこちらを安心させつつ、そして異国パリのルーヴルと、時代に取り残されたかのような日本の田舎古都の入り混じった物語で、ドラマ版とは違うスケールを見せてくれる。
まさにこれは映画ならではだな。
あとストーリーはまさかここで、原作のテーマの一つである血の定め(呪い)を岸辺露伴シリーズでここまでしっかりやるとは。
作中でもあったけど、ルーヴル美術館自体がかつては要塞で、美術品も中には戦争の戦利品もあるから場所自体が厄災の集まる地なのか。
そこから織りなす呪いと自身の因果が絡み合ったホラーになっている(作者の荒木先生は身に覚えのない先祖の呪いが怖いと言っていたな。そういえば)
あと、露伴のifというか、周りから理解されずに売れなかった露伴の姿が仁右衛門なんだろうけど、やっぱりこういうタイプの人と付き合うの大変なんだな。って思った。
周りが見えなくなってそれで身を滅ぼすのが仁右衛門の末路だけど、そうならなくてよかったね露伴先生…。