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岸辺露伴 ルーヴルへ行くの47のネタバレレビュー・内容・結末

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

今までなんとなく見るタイミングを掴み損ねていたのをご結婚記念に鑑賞。
相変わらず良く出来ている。ドラマの世界観に合わせた原作の解釈・再構成がとにかく上手い。短編の話を映画の尺にするためにオリジナル要素が多数加えられているが、そのどれもに違和感が無い。
奈々瀬役の方もお綺麗。衣装や立ち姿など、むしろ映画の方が彼女らしい印象が不思議とある。
黒がテーマの作品だけあって作中かなり黒が用いられており、むしろその黒よりはそれによって浮かび上がるものが重要なのかも。黒が多用されていても見づらいことはないのがさすが。
開幕の故買屋のくだりなどは完全に映画オリジナルだが、泉編集にそれを見せるところまで含めて露伴らしいエピソードで大変良かった。
画角がものすごく特徴的で、パリやルーブルが美しく撮られている。綺麗だった。
さすが露伴の担当編集という貫禄を見せる泉編集の思わぬハイスペックぶりや鈍感さなどを描いた上で、父親のエピソードを盛り込む繊細さが憎い。あそこで泉編集の優しさと寄り添いを見せる演出、本当に素晴らしい。
若かりし露伴はちょっと弱々しすぎかなと思いつつ、奈々瀬に対する露伴の態度はこんな態度も取れるんだ……! と驚いた。
彼女の姓は実は、というオチが血という繋がりの深さ・逃れられなさを表しているようで好き。
面白かったけど、ゆったりしたテンポの作品なので少し冗長ではあるかも。
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