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風の谷のナウシカのTinscowのレビュー・感想・評価

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)
4.3
公開当時6歳で母親と鑑賞した以来、まさか劇場で再び鑑賞できる日が来るとは。
ナウシカの魅力は、その秩序が崩壊した世界観かなと個人的には思います。

人間、動物、昆虫、この世界で何故昆虫が一番小さいのか。全ての生物が同じサイズになったら昆虫が圧倒的に強く、地球を支配してしまう。だから一番力の弱い人間が知能があって数も少なく地球を支配している。

生態系の秩序が崩壊したのがナウシカの世界。進歩した科学により退廃した未来の世界。
腐海を焼き払うと蟲達が怒って人間のいるエリアに攻めてくる、その蟲の亡骸がまた腐海を生む。しかし腐海は綺麗な水と空気も作り出す。正しく恐れ、うまく付き合うことが大事。
SF世界の生態サイクルに、現代人への教訓と警笛が散りばめられている。

子供の頃はもちろん理解できてなかったけど、その世界観に圧倒された記憶はしっかりある。
後世に残すべき作品を劇場で観れて幸せ。音楽も最高。心震えた。

あと、ふと思ったこと。
腐海の毒から肺を守るためにマスクをつける風の谷の人々。その映画をマスク付けながら観るのはなんとも皮肉。。
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