ボブおじさん

ザ・キラーのボブおじさんのレビュー・感想・評価

ザ・キラー(2023年製作の映画)
3.8
100パーセントの成功率を誇ってきたプロの殺し屋が、あるとき初めてターゲットを取り逃がす。失敗の代償は大きく、愛する者を傷つけられてしまった彼は、組織に逆らい、報復に乗り出す。

「セブン」「ファイト・クラブ」のデヴィッド・フィンチャー監督によるクライム・サスペンスと聞くと途端にハードルが上がってしまうが、Netflix映画としては面白かった。

まるでハードボイルド小説を読んでいるかのような主人公の独白で物語は始まる。自らを〝特別ではないが独特〟だと語る彼は自分の流儀を持ち細部にまでこだわる。

彼はどんな時も他人を信じない。共感や同情心は持たない。即興は行なわない。常に計画に従う。など独自の哲学を持っている。

復讐を果たす主人公の足取りに沿って、舞台は①パリ②ドミニカ③ニューオリンズ④フロリダ⑤ニューヨーク⑥シカゴへと移り、彼は静かにそして確実にターゲットへと近づいて行く。

彼は口癖のように唱える〝人生の道は後ろにしかない〟と。もともと人生に道はなく、歩んで来た結果が道になるということか。

それにしても綿棒のような女って本当にいるんだなぁ😅