借りぐらしのコブレッティ

家族の借りぐらしのコブレッティのレビュー・感想・評価

家族(1970年製作の映画)
3.9
松竹+にて🐮🐮🐮🐮
炭鉱の時代が終わり食べられなくなった一家が親戚をたよりに長崎の伊王島から北海道の根室までを移動するロードムービー。今と違って全部電車🚞🚞🚞の上子供2人と祖父を抱えての移動なので大変。昭和民ならわかると思うのですが電車の直角∟背もたれ、あれはほんと疲れます。そんな家族を支えて旦那について行く覚悟を持った女性民子を倍賞千恵子が演じる。なお本作、「故郷」「遥かなる山の呼び声」は民子3部作と言われるそうです。
寅さんの山田洋次というイメージですけど本作のような汗にまみれた労働者を描くのが山田洋次の本質だと思ってますので見応えありました。旅のさなかのハブニングがまあ辛い事😔😔😔。その中全てを受け入れたくましく生きる民子の覚悟が印象に残りました。
あと日本のお爺さん事笠智衆、寅さんと違ってロードムービーで移動の上出ずっぱりなんですが、人としての生き方を身を持って伝える演技が印象に残りました。「民子の言うことに従っていればいいんじゃ」という絶対的な信頼、美味しそうにビール🍺🍺🍺を飲む姿やチャーミングな笑顔が素敵でした。
ラスト間際に民子家族歓迎の宴会シーンがあるのですが、出てる人が素人の地元の人で会話がただの雑談なのがなんか良かったです。