家族の作品情報・感想・評価

「家族」に投稿された感想・評価

1970の日本をかいま見ることができました。生も死も、今より近くにあったような。
長崎の離島から北海道の開拓村まで、途中大阪万博に立ち寄ったりしながら陸路をゆく引っ越し家族の話です。ホームドラマだと思って観ていたらわりかしハードなロードムービーだったので驚いた。ふつうに移動してるだけなのに『イージー・ライダー』みたいにコロリと人が死んでいくんですけど……1970年当時は国内旅行もけっこう命がけだったんですかね……

そんなハードな旅路の折々でふとした安らぎと心地よい哀切を与えてくれるのは我らが笠智衆師父。八幡製鉄所や富士山を見て興奮する笠智衆、冷えたビールを飲んで満面の笑みをこぼす笠智衆、エスカレーターに乗るタイミングがつかめず滑稽な動きをする笠智衆、孫に「おまえはこじきじゃなかやろうが」と謎の説教をたれる笠智衆、空気枕にご満悦の笠智衆、開拓村の凍土に打ち下ろしたクワが抜けずに尻餅をついてへぺろ(かわいい)の笠智衆、ほろ酔い上機嫌で炭坑節を歌う笠智衆、調子に乗って二番も歌う笠智衆などなど、前世が笠智衆の孫なんじゃないかと思うくらい笠智衆のことが大好きな僕にとってはたいへんな眼福でありました。
泣いたり、はにかんだり、じんわりあったかくなったり。結局山田洋次監督が好きなんだよね。日本人の繊細な感性。
おじいちゃんが素敵すぎるし切ない。悲しいんだけど救いもありまた観たくなる作品。北海道が一面緑いっぱいになるシーンの圧倒的生命力!!あと、寅さんシリーズ好きな人にはたまらない。
tani

taniの感想・評価

3.8
辛くしんどい旅。笠智衆(おじいちゃん)がビールを飲んで「疲れのスーッと引くごたる」と言った後の笑顔。ラストシーンの倍賞千恵子の朗らかさ。
りりこ

りりこの感想・評価

5.0
1970年という自分にとっても記憶のある時代の映像と、長崎の離島から北海道の僻地へのロードムービーで、思わず笑ってしまうくらい美味しさ満載。とんでもない悲惨な事件もあるのに、カラッと明るくてたくましい。ある意味いい加減だから、思い切った決断と行動ができるんだと感じさせてくれる。何度見ても楽しい大好きな映画。
高度経済成長期に、長崎の島から北海道の開拓村へ旅する一家。まだ舗装されていない道路や万博の風景がノスタルジック。旅の最中に起こる色々なアクシデントが、上手い具合に登場人物たちへ感情移入させる。
個人的に優しくてかわいいおじいちゃんが好き。
長崎から北海道まで移住するため、電車やフェリーで移動する家族を描いた作品。
貧しい一家にとっては北海道の地で酪農しつつ幸せな生活を送られるはずであった。しかし、東京、北海道で不幸なことが起きてしまう。まぁ最後はいい終わり方なのかな。

今から50年も前の生活感につい見入ってしまった。
今では飛行機でひとっ飛びの時代。随分と豊かな暮らしができる時代になったなぁとしみじみ感じる。
MA2

MA2の感想・評価

3.7
2018-169

長崎〜北海道へ家族五人が移住の旅へと移るロードムービー
1969年生まれなのでまさに自分が生まれて乳児だった頃の日本の街が見られる興味深い作品
(亡くなった乳児と多分同い年)

今の時代ならこのくらいの距離の移動なんてなんてこと無いのだが、当時は本当に大変だったんだなぁと思う

まだ新幹線も新大阪〜東京のみ

また寅さんファミリーが通りすがりや身内の役で出演するのも面白いところ
(まだ。寅さんシリーズが始まったばかりの頃)

そしてこの映画では消えていく命、芽ばえた新しい命で命のリレーを感じることもできる。
scotch

scotchの感想・評価

3.3
長崎の小島から北海道の開拓地を目指す家族のロードムービー。
福山で弟と会い、大阪で万博に迷い、東京で大事件勃発。物語は以降沈鬱なムードへ。
出演は男はつらいよの番外編が如し。渥美清の登場も救いにはならず。絶対家族崩壊かと思ったのだが…
ピチピチの倍賞千恵子のみが救い。役名の民子で三部作になってるらしい、知らなかった。
評価は高いようですが、私的には三部作最終「遥かなる山の呼び声」には遠く及ばぬ一本であった。
長崎県の小さな島から北海道へ移住する家族を描いたロードムービー。

当時だからこそ作れた作品だと思います。今でなら飛行機でひとっ飛び出来る時代だし、電車の中でタバコを吸う描写も無かった。笑

特に関西在住の俺にとっては、1970年当時の梅田や新大阪の風景は興味深かったし、万博もその時は生まれてなかったので、当時のリアルタイムも様子を見れて良かったですね。

物語自体も劇中で2回衝撃的な展開があり、移住そのものの意義と家族としてのあり方を問う場面がありました。
ただ家族で引っ越すだけのロードムービーで終わらないのが、山田洋次監督らしさを感じましたね。

北海道の雄大な自然を映したシーンは美しさに満ち溢れていて、主人公たちにまた新たな希望を感じさせるラストにも花を添えていると思います。

完全に余談ですが、数ヶ月後に北海道へ行く予定がありまして、この映画を見てまた少し楽しみになりました。
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