れれれ

アンダーカレントのれれれのレビュー・感想・評価

アンダーカレント(2023年製作の映画)
4.2
140分もあったのか、体感はそんな感じがしなかったな。

もともと原作も読んでいて、「人をわかる」ということに対する疑問への感覚とか、今泉監督との親和性もすごくあった。それでいて、抜け感だったり小さな笑いが込められているところが、この作品を深い淀んだ川の底のようではなく、銭湯のサラサラとした水質のような質感にしていた要因だと思った。

昔、人に裏切られた経験が作用しているのか、自分はあんまり共感性の部分が高くない気がしていて、だからその人がどんな人か分からないと思うことがとても多い。
でもそれでいい、わかったと思うことの方が怖いこと。コーヒーや食事や銭湯の壁を挟んで、面と向かって話すこと。
水はどこかからどこかへ流れていく。感情の表と深い部分のところ。そういう心の流れに敏感でいたい。強くあることは傷つかないことではない。
れれれ

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