見所に乏しいラブストーリー。
主人公のラビディが特に何かの問題に直面することもなく、編集ミスかと思うくらいいつの間にかエリザと恋愛関係になっていて、ウーバーイーツだと収入が少ないから他にお金の稼げる方法を探したりエリザを両親に紹介して……みたいな日常のシーンを繰り返していくうちに映画の半分以上が過ぎている。
一応最低賃金で働くことの空虚さや普遍的な人生の儚さや幸せといったことを感じさせるところもあるけど、全編を通してのドラマやテーマが希薄。
『ティエリー・トグルドーの憂鬱』のように何もない日々が永遠に続いていく物語でもなく、単純にラビディの日常が途切れ途切れに描かれるだけなので苦痛と隣り合わせの危うい84分だった……。