けーはち

フラッシュ・ゴードン 4Kのけーはちのレビュー・感想・評価

フラッシュ・ゴードン 4K(1980年製作の映画)
3.0
ルーカスが本作を映画化できずオリジナルの「スター・ウォーズ」を作ったという曰く付きのアメコミ原作(新聞連載)のスペースオペラSF。本作はSWより後発になり「全ての面でSWを上回る」べく制作に取り掛かったとの事だが……1930年代の原作を現代的アレンジ等せず完全にコミックに忠実に、ユルフワな脱力系ストーリー、チープな特撮、奇態なキャラクターデザイン、それでいてセットと衣装は無駄に凝りまくり。アメフトのスターであるフラッシュが一人で敵兵たちにタックルをカマすというバカなバトルの辺りでは「ひょっとすると、コメディとして面白いのかも」と淡い期待を描いたが、残念ながら全体にヘナヘナで笑い所も薄いのが本作のツラい所である。正真正銘本物であるクイーンの音楽までもが、どことなくインチキくさく聞こえて来るので、大したものだ。関係者が大マジメに大予算をかけて作って出来た至高のトンチキB級映画であり、ある種のカルト映画の金字塔と言えるのかもしれない。