このレビューはネタバレを含みます
前作大好きなんでハードル上げまくっていたけど裏切らんなあ。
画面上のみで物語が展開するというのはこの作品の醍醐味なのでしっかり踏襲。
初出じゃないので前作に比べインパクトには欠けるけどソーシャルサービスを使った追跡のバリエーションはパワーアップ。今回の追跡者役が若者ならでは。
そしてこの手法はおそらく現代のエンタメの潮流にめちゃくちゃマッチしている。
長い間や余韻を描くのでは無く、次々と謎が解決され次の謎が現れる。矢継ぎ早に見せ場が訪れることで脳の報酬系を刺激し続けて飽きさせない。悪く言えばファスト的。
ただ言うは易しで、単に派手な見せ場だけで埋め尽くされた映画ならあからさま過ぎて胃もたれしちゃうでしょう。
この作品はソーシャルメディアの即時性をそのまま活かすことで余分なものをカットしてるところが特筆できるところだと思うな。
その上、マウスカーソルの動きだけで操作する人間の心の揺れ動きまで表現するのだから恐れ入る。
CAPCHA認証の際のほんの少しだけバスが写っている画像を選ぶかどうか？というあるあるネタをいれてくるのはニヤッとした。ほんの一瞬カーソルが揺れて逡巡するんだよな。
謎解きの出来も抜群だと思う。
謎が謎を呼ぶ構成、それでいてくどくなりすぎずに展開はどんどん進むし広がる。
ミステリー小説の中盤から佳境の盛り上がりを読んでる感じ。
冒頭でlove you too.と返すことができずに👍をつけてしまった後悔。ラストで迷い無くlove youと発信できるようになる、そんな結末で良かったです。
