【ミッシングのウラオモテ】
アマプラ見放題に入荷したので。前作はマルチメディア(死語)時代に登場したソフトにこんなんあったな…という印象で、懐かしかった。出てきて当然の手法だし、凝ってはいたが。
今回、話は単純でよかったがその分、事件に興味が持てなくなった。失踪はありふれたネタだし、この手法だと、登場人物との間に深まる距離感から、より他人事に感じてしまう。
本作の狙いは、デスクトップのみで描くという枷の中、何を使ってでも大切な人を助け出す…という感動物語を紡ぐことだろうけど、最後までこの枷が強固で、感動を殺してしまう。
ツールをわかりやすく描けているかは二の次。例えばスポーツの映画で、ルールはよく分からないのに面白く感動してしまう、ということと同じかと。映画ってそんなものではと。
枷を忘れるくらいの強度が、物語の方に感じられない。原題の意味はソッチか…というアイデアは面白かったが、この枷は、それを最大限活かすように働いていないよね。
そもそも犯人と、この枷とは食べ合わせが悪いと思うよ。
見てソンしたとは思わない。新製品をお試ししてへえーこんな感じか、という感触が得られたから。でも、購入まではしないなあ、という。
助っ人おじさんがいい味を出してた。ああいう人物が、枷を壊してくれるといいのにね。
<2024.1.5記>