柊

サイド バイ サイド 隣にいる人の柊のレビュー・感想・評価

3.2
評価低いし、内容に興味もないけど、鑑賞可能な時間帯でこれしかなかった。
強いてあげれば市川実日子が出てるから観てみようかなってな感じです。
いざ鑑賞。

はい観終わりました。このなんとも言えない雰囲気映画をどう捉えればいいんだか。
きっと観た人それぞれ感想は違うのではないかな?言ってみれば誰も監督の思考の中には入れないって感じ?
でもそんな作品を果たして劇場公開する意味は?とかね。考える事は多いです。
その点では意味はあるのか。

NHKの4Kばりの映像とそのセレクトの良さから自然豊かな里山の良さだけで人は満足できるという事もわかった。
だがしかしこれは映画という作品であるのなら紡ぎ出されていくストーリーも考えねばならぬだろう。そこに正解は無くても。

この作品のわかりにくい所は,時間軸がもしかしたらごちゃ混ぜになっているからなのでは?という思いに至った。過去の出来事、詩織さんに会ってからの出来事、莉子ちゃんが加わってからの出来事。そして何度も迷子になる牛のシーンの多用。誰が生きてて誰が死んでるかもよくわからない。生霊が見える未山君と美々ちゃん。多分死霊も見えるのだろう。と考えるとこれは私感だが未山君はどこかの時間で死んだのかな。最後の牛のシーンかな?って思ったけど。1人だけ衣装ほぼ変わらないし。でもそれが正解かはわからない。

ただ未山君は何か問題を抱えて,詩織さんがいるこの場所に辿り着き,再生の機会を得たのは確かだろう。詩織さんの深く広い愛、それはもしかしたら未山君にだけ向けられたものではないかもしれないけれど…同じように莉子ちゃんにも向けられていたから。詩織さんが深すぎる…さすが市川実日子だと言いたい。そんなあり得ない人格をなんの問題もなく見せつける。

莉子ちゃが出産して新しい命を産み、未山君を描いた絵が完成する頃には何かの要因でこの世をさったのかな?その要因がもしかしたら牛なのか?
ちょっと間抜けだけど、完全に否定はできない。あの巨体故に。

まぁその辺りはいいんだ。
美々ちゃんが見えるという事では、詩織さんと共にいるのだと思うしね。

捉えどころはないけれど,人は緩やかに再生するとと言う作品なのかな。
昨今の伏線回収が大流行りなのに,これだけ何も解決しないのもある意味すごいです。
柊