三樹夫

モンキーマンの三樹夫のレビュー・感想・評価

モンキーマン(2024年製作の映画)
3.7
インドの『ジョン・ウィック』みたいな映画。土地を奪われ家を焼かれ母親を殺された主人公は闇格闘技場で日々小銭を稼いでいた。ゴミみたいな宗教家とクズ署長に復讐を果たすために、メシ酒ドラッグセックスすべてが揃ったインドの悪徳ビルにウェイターとして忍び込み署長を襲うが、意外と主人公は弱く返り討ちにされ、命からがら逃げることに。この逃走シーンはインドの『グランド・セフト・オート』みたいになっており、インドの警察がやたら血の気が多かった。ボロボロの状態で何とか逃げ延びた主人公はインドの超神水を飲んで覚醒。つーかインドシャブぶっこんでインド太鼓のリズムに合わせて体鍛えただけだけど。復讐を果たすために再度悪徳ビルに殴り込みをかける。

基本的に『ジョン・ウィック』だが、あれもこれもとぶち込みまくっており、前半なんかは悪徳ビル内でどんな楽しいことが行われているかやたらノリノリで描写していた。白ワイン用のグラスに赤ワイン入れてんじゃねぇのクズはその描写だけでこいつマジでゴミクズだなと分かるので、このクズが悪徳ビルシーンで一番描写が上手かった。当然悪徳ビルには日本人も来て女買っているという、一時期の洋画におけるお手本のような日本人の登場の仕方をする。細かい所で人物描写が光っており、悪徳ビルの女衒おばさんもまごうなきクズだが、なんか知らんけど突然ビンタかますウィル・スミスカットを挿入することでマジでこいつクズだなと再認識させる、変なところで人物描写が上手い。ストーリー自体は中学生が考えたみたいな良く言えば敷居の低さがある。
主人公トラウマの回想をはさみ過ぎで話が中々前に進まないのが欠点。ある程度観れば過去にどういったことがあったか推測できるのに、そこの所を超える回想の多さなので話が前に進まないもどかしさを感じる。超神水を飲んでインドのジョン・ウィックになってからのアクションはそうでもないが、特に前半はカメラ動かし過ぎてアクションをやっていても単純に見づらい。
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