いつもいっちゃん

マエストロ:その音楽と愛とのいつもいっちゃんのレビュー・感想・評価

4.5
ブラッドリー・クーパー監督新作はレナード・バーンスタインの伝記映画。
これがNetflixなんだから凄い時代。

美しい。
モノクロからカラーへ。
アスペクト比の映像、音響、演出、撮影においてまで別格の重厚感とクオリティ。
画面がとにかく優雅。
バーンスタインのセクシャリティと妻との関係性を軸に、曇りからの「復活」は圧巻。
音楽家であることのバーンスタインの人間性に切り込む妻もまたもう一人の主人公。
ブラッドリー・クーパーの演技がもう凄い。
コメディの印象が強かった彼はもう別の何かが憑依してしまったかのよう。
あの指揮のシーンはひたすら鳥肌。
アカデミー賞主演男優賞は受賞すべき。
キャリー・マリガンの演技も貫禄とキュートさを合わせもっていた。
最高峰の演技を堪能するという意味では間違いない作品。
ドラマとしても重厚な語り口で、映画を観る至福に久しぶりに包まれた。
配信で観ましたが、劇場で観られる機会があれば必ず行きたい。
監督作で言えば「アリー スター誕生」よりかなり進化していた。