悪夢的恐怖映像についての短編をYouTubeに投稿した映像作家のカイル・エドワード・ボールが15,000ドルの低予算で製作し話題となったカナダ発のホラーで窓やドアもない閉鎖的な空間に取り残された二人の子供がゆがんだ時間と空間の中で恐ろしい体験をする。かつてない謎の影に恐れ誘われる。超常現象ものモダンホラー爆誕。『ブレアウィッチ・プロジェクト』(‘99)や『パラノーマル・アクティビティ』(‘07)系譜にほぼ連なる進化系。監督の初長編作品だけあり”悪夢”の具現化についても独自的でフレッシュ!ザラついた質感や不穏感も直接映さないだけにイヤな感覚を伝染させる。前知識や先入観はゼロに観る側の感覚を失わせる怖さがあった。非常に実験的でありながら低予算という面に目をつむれば震え上がる恐怖映画にはなっていた。