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沈黙の艦隊のchopsticksのレビュー・感想・評価

沈黙の艦隊(2023年製作の映画)
2.5
新宿で鑑賞。
30年ほど前に原作を読んでいて
懐かしくて劇場へ。客足はぼちでした
ファーストデイで割安だったのもあって満足でした。マイケルベイ辺りだったら開始5分くらいで
魚雷かミサイルなんか当たって木っ端微塵になって終了になりそうですが本作はさにあらず。コードネーム:シーバット(海のコウモリ)/やまとをアメリカの海軍、第7艦隊がすんでのところで避ける。
ソナー探知や海江田が最初トリックで脱出してハッチを開けて海を見る場面、
クラシックのシーンなども再現されておりラストのいきなりのぶつ切り感が本当に残念ですがあの地味で小難しい題材を上手く演出したと思いました。
以前アフタヌーンに掲載されていた無限の住人全30巻(なお沈黙の艦隊は全32巻)を三池監督が無理矢理最終回まで2時間にまとめてたのに比べると非常にすっきりとして見やすい作品だと思います。

本作の監督は吉野耕平さんといって中村倫也主演の「水曜日が消えた」を撮った監督。
あれは多重人格の人の話で結構複雑でしたけどまあまあ面白かった
です。本作まで中村倫也氏が3作ほど出ていて監督のお気に入りの俳優なんでしょうか
魚雷が命中するシーンなどもよくCGで再現したなと思いました。
また原作のかわぐちかいじ氏はクラシックだけでなくビートルズファンでポップミュージックファンですが主題歌も力が入っておりAdo+B'zという異色の組み合わせ。多分観客の大半はB'z世代ばっかりだと思いますが・・。(もしくはモーニング読者だったらもっと前かもしれません)早速サブスクでダウンロードしました。

あの当時は日本の経済力がアメリカに追いつけ追い越せだったので
ストーリーに緊迫感があるのですが現代でこんなことやったらアメリカに粛正されて終わりだと思います。また原作が2001年のアメリカの同時多発テロ以前に描かれた
作品というのも大きいです。
勢いで最後まで読みましたが核弾頭持って独立国家を名乗るって普通ならテロリストとして国際指名手配されそうですね。何気に海江田のサイコチックな面を大沢たかおがうまく飄々を演じる
ことで実はこの人のやってること、正しい事じゃないかと思わせてしまうマジックがあります。またポリコレの影響なのか、原作は男くさい話だったとおもうのですが水川あさみさんが清涼剤になったりします
夏川結衣さんが出演されてましたが風貌が随分かわってましたね。昔是枝監督のディスタンスに出てた時はきゃしゃなイメージだったのに恰幅のいい政治家みたいでした。

みなさんの共通の思いだと思うんですが続きが見たいです
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