このレビューはネタバレを含みます
昨日の午後、隙間時間にサクッとKBCシネマで素敵な映画を観て参りました‼️
この作品、色んな映画祭で賞をとってるんですね。
アイルランドの作家、クレア・キーガンの原作は未読です。
コット9歳。家族がいても孤独な日常におとずれた"特別な"夏休み。少女のささやかな願いに心洗われる。愛しさに満ちた希望の物語-。っていうフレコミです。
舞台は、1981年のアイルランドの田舎町。
"飲む打つ買う"的なヘドロパパなお父ちゃんと、うつ病気味な妊婦母親と、スレたお姉ちゃん三人と、幼児の弟を持つヒロインのコットの、、あまりにも大人しくて、自分の言いたいことを言えず…。な、可愛そうな日常よ😢
子だくさんって、良いことなんだけどね。。
貧しいと、繊細な子供は…。そりゃそうなるよね。。
お母さんの出産が迫り、学校でもひと悶着あったヒロインのコットが、親戚の叔父さん&叔母さん夫婦のお家に、夏休みの間預けられて…。アレコレ。っていうSTORYです。
この、預かる夫婦の
ショーンとアイリンが慈愛に満ちていて…。尊い‼️
消極的で内向的なコットと、距離を縮めていくのはわかっちゃいるけど、、それをあまり台詞も無しに完璧にみせてくれるわけよ。
手を繋いで水汲みに行くのも、牛舎の仕事も、ご褒美のクリームビスケットも、髪の毛を丁寧にとかしてもらうのも、ジャガイモの皮むきのお手伝いも、アイスキャンディー買うためのお小遣いも、郵便受けまでのダッシュも、全てがジワる…✨
コット役の女優も、表情が控えめなのに、だんだん目の奥に光が宿っていくの…凄い❗最初の彼女は目が死んでたもんな。
アレコレあって、ショーンとアイリンの抱える傷と闇も、余計な隣人のせいでわかっちゃうんだけども…。
まさかの不器用な、ショーンが、夜の浜辺にコットを誘って…。よしなにしちゃうシーンが個人的にツボでした。
沈黙って、尊い…❇️
夏休みが終わるタイミングで出産を終えた実の母親から帰宅するように言われて…。
実家に帰ってくるコットなんだけれども…。
観客としては、もう、実の親とか家族よりも、この叔父さん叔母さん夫婦の方がよかろうもん❗って、なってるわけよ😭
車で帰っていくショーンとアイリンを、
猛ダッシュで追いかけて…。のラストシーンは秀逸です。
ヘドロパパもそのヒロインを追いかけて来るんだけども…。
コットの口から漏れる『お父さん』の台詞よ。
そこで映画が終わったので一瞬もやっと、したのですがエンドロールですっきりんこ。🆗‼️
エンドロール中に流れるのが、夜の田舎の音で。。あれはその後のコットが、夜に寝室で聞いていた夜の音と思われ…。
風や虫や鳥の鳴き声の他に、
ちゃんと牛の鳴き声が聞こえたもんだからね。
ヘドロパパは賭博で牛を失っていたのでね。
コットは、あの後叔父さん叔母さん夫婦の元で暮らしたか、もしくは追いかけてきた、ヘドロパパが改心して牛を買い戻したか…。
いずれにしても、瞳の奥に力強さを宿したコットが確実に自分自身を確立して、希望に満ち溢れた未来を手に入れた着地点に、してやられたのでした。
久しぶりに、劇場で泣いたぜよ~‼️