サトシ

コット、はじまりの夏のサトシのレビュー・感想・評価

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)
4.2
コルム・バレード脚本・監督のアイルランド映画。

1981年、アイルランドの田舎町。
大家族の中でひとり静かに暮らす9歳の少女コットは、赤ちゃんが生まれるまでの夏休みを遠い親戚夫婦のキンセラ家のもとで過ごすことになる。
寡黙なコットを優しく迎え入れるアイリンに髪を梳かしてもらったり、口下手で不器用ながら妻・アイリンを気遣うショーンと子牛の世話を手伝ったり、2人の温かな愛情をたっぷりと受け、一つひとつの生活を丁寧に過ごしていくうち、はじめは戸惑っていたコットの心境にも変化が訪れる。緑豊かな農場での暮らしに、今まで経験したことのなかった生きる喜びに包まれ、自分の居場所を見出すコット。いつしか本当の家族のようにかけがえのない時間を3人で重ねていく・・・。

【キャスト】
コット:キャサリン・クリンチ
アイリン:キャリー・クロウリー
ショーン:アンドリュー・ベネット
ダン:マイケル・パトリック

コット演じるキャサリン・クリンチの何かを訴えている眼差しで疾走しているフライヤーが印象的で気になっていてようやく鑑賞。
こういう映画弱いんですよね。
最後は必ず泣いてしまうの分かっていますからね。
「アイルランドのような田舎に行こう。」という歌がありますが、本当の田舎町で静かに育まれた愛情がせつなつぎます。
キンセラ家夫婦の優しさが堪らないですね。
アイリンが初めてコットを家に招いた時、何かホッとする雰囲気を出してくれます。バスでコットの身体を丁寧に綺麗にしてくれ大事に包んでくれていました。
ショーンはコットの事を想うからこそ厳しく躾けをしてコットに伝わってからは親近感が湧いてきていました。黙ってお菓子を机にそっと置く所は人柄が出ています。
コットが子牛に粉ミルクをあげずに牛乳をあげないのは何でと素直に聞く所も本当の家族になったように映りました。
キンセラ家夫婦の子供のエピソードがあるので、パパ、パパと抱き合うラストシーンは自然と涙が溢れてきました。今日も感動する作品に出会う事ができました。
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