体たらくな実父と子沢山で一人一人の世話まで出来ない母。
兄弟達はお互い無関心。学校にも家庭にも居場所がないコット。
夏休みの間だけ親戚の家に預けられる。
似たようななストーリーの作品を観た気がするが、コット役のキャサリン·クリンチの透明感ある存在感。
セリフもか細い声で少なめ。だからこそ目がいくような美少女にしたのかと思うほど。
豊かではないけど、日々丁寧に生活をし、愛情豊かなアイリンと寡黙なショーン。放ったらかしだった自分に手をかけてくれる夫婦に少しずつ打ち解けていく。そして夫婦の悲しい過去。
アイルランドの田舎の風景が美しく、ゆっくりと流れていく時間に心癒される。アイリンが「大事なのは手をかけることよ」その言葉通り、掃除、料理、洗濯。そしてコットの髪をゆっくり丁寧にとかすシーン。
毎日バタバタと過ごす自分に、これが豊かに暮らすということかと思わせた。
夫婦が帰ろうとした時に走るコット。
「パパ」と心から言ったのは…