きざし

アイルトンセナ 〜音速の彼方へのきざしのレビュー・感想・評価

4.2
私がまだ、小学校3年生だったころ

当時、4年間担任を受け持ってくれた先生が

大のスポーツ好きで、宿題と称し、日本シリーズやら

F1グランプリを見ておけと言われ、興味がないにもかかわらず、

マジメな私は、しぶしぶ家で鑑賞していました。

それが、わたしとセナとの出会いでした。

まだ、彼がF1チャンピオンになる前後の、絶頂期の頃のことです。

子供の目にも、彼の存在は別格であることは、
明らかにわかりました。


小学校を卒業し、そのままF1とも遠ざかり、

その存在を忘れかけていた頃

彼の事故死をニュースで知った時の衝撃は、
今も忘れません。

けど、そのまま時が過ぎ、私はこの作品の存在を知って、

ちゃんと、セナのことを知りたいと思いました。

初期の若き天才だった頃の彼、

プロストとの確執、F1にも政治が絡み、
身動きがとれなかった事など、初めて知りました。


彼はいわゆるスターで、ヒーローであり、レースだけでなく

周りの圧力と、常に戦い続けていたのですね。

まるで事故を予見する様な、彼の最後の不安そうな表情に

胸が痛みます。

彼は、死ぬ瞬間まで、諦めること、投げ出すことなく

パンク精神を持って、自分の限界に常に挑戦し続けていました。

心から、リスペクトします。

つい先日観た「ライトスタッフ」のパイロット、イエーガーの事が

頭をよぎりました。

彼も心からマシンを愛し、より高く飛ぶことに挑戦し続けていました。

できることなら、イエーガーの様に、無事に帰ってきて欲しかった。

あと少し、運が良ければ、自力で出てこられたはずなのに・・

彼は、きっと神様に愛されていたから、

早く天に召されてしまったのでしょうね。

あまりにも短い人生の中で、彼が残したものは計り知れません。

セナと同じ時代を生き、彼が生きている時に、
その走りを、存在を、知る事が出来たことに、心から感謝します。

ありがとう、セナ!!


あっ、そうや!ムリヤリ見せてくれた先生にも感謝しなくちゃね!
きざし

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