ゆりこ

パスト ライブス/再会のゆりこのネタバレレビュー・内容・結末

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

飛行機で鑑賞。
日本語字幕なしだったので、ところどころ解釈違ってるかもしれませんがご容赦ください…

最初は、映像が綺麗なだけの薄い映画かな〜ヘソンのような韓国で生まれ育った男性は、the海外に住んでそうなアジア人女性よりも、自国のアイドル風女性の方が好きそうだけど、なぜそこまでノラに固執するんだろう〜と思いながら観てました。
(個人的な意見です、気分を害された方いらっしゃいましたらすみません)

色々ありつつも、ノラはヘソンと再会してハッピーエンドかなと思いきや、アメリカ人男性と結婚してしまったぞ!?と物語の中盤で一気に引き込まれる。

移民の人が祖国を思う気持ちって、初恋の人を思い出す気持ちと似てるのかなと感じた。
物語の中のノラがヘソンを思う気持ちがまさにそれで、懐かしい祖国、でも戻ったところで全く同じにはなれないし、いい思い出に留めておくのが美しい。

ヘソンは…なんだろう。理想が高く、初恋を美化した結果なのかな。
大人になってアメリカで生きること、パートナーとの生活が幸せだと受け入れたノラと、初恋を忘れられず、大人になりきれないヘソン。
両親といまだに共に暮らしてるという描写もその表れなのかしら…?
(韓国の一人息子は両親と同居がデフォルトかもしれませんが…)

ノラのご主人は本当にいい人だよね。移民女性と結婚したことへの覚悟がある。
彼はアメリカ人だと思うから、100%ノラの気持ちは理解できない。
もちろん彼女の初恋の人が訪れると聞いて、何も思わないわけではない。
けど、ヘソンに向かって、僕と君も”インニョン”と言った時、この人は一歩上手だなと思った。

面白かった。人によって、これを純ラブストーリーだと思う人もいるだろうし、移民アイデンティティの物語だと思う人もいると思うし。
映像がとにかく綺麗だから、それだけでも美しい作品。
ゆりこ

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