題材的に不貞関係を持つ不倫映画に転がってもおかしくないのに、人と人との「イニョン」(ご縁)にテーマが絞られているのがすごくいいなと思った。
(韓国とNYほど距離は離れていないものの)地元にUターン就職せず、学生時代住んでいた東京で就職していたら、自分をとりまく人間関係は今どうなっていただろうかと考えたり、物理的距離やお互いの仕事のスケジュールで、会いたいけどなかなか会えない人がいるなと思ったりと、いろいろと自分自身の現在の環境をどうしても思い返してしまう映画だった。
人と人との関係は、相性以外にもその時のタイミングや状況で決まってしまうものだけれども、決してそれが悪いことではなくて、それを含めて「イニョン」なんだと思う。